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【広報対談】SmartHR「オープン社内報」担当者に学ぶ、メディア運営の土台の整え方と発信の仕組みづくり
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【広報対談】SmartHR「オープン社内報」担当者に学ぶ、メディア運営の土台の整え方と発信の仕組みづくり

トレンド・プロ

初めまして!トレンド・プロの広報担当、絹巻 玲奈です。

コロナ禍での広報チーム設立から約1年半。「広報の役割とは?」「いい切り口とは?」など、日々広報について勉強中です!

今回は「オープン社内報」でも有名な、SmartHR広報たけべともこさんに、広報という仕事への向き合い方・広報業務の成功談失敗談などのお話を伺ってきました。

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クラウドファンディングでお見合い相手を募集したことで注目を集め、その後CAMPFIREで広報を担当、現在はSmartHRにて広報としてご活躍されているたけべさん。その活躍の根底には「人が好き」「チームの力」がありました。

株式会社SmartHR
https://smarthr.co.jp/

たけべともこさん
https://twitter.com/TA_KE_BE

広報初心者の方から一人広報をされている方まで、みなさんの広報業務へのヒントが詰まったインタビューとなりました!

自社メディア「オープン社内報」土台づくりの壁

絹巻:それではさっそく広報活動についてお伺いしたいのですが、たけべさんが関わった施策で成功した例と失敗した例などがあれば、ぜひ教えていただきたいと思います。

たけべ:SmartHRが運営している「SmartHRオープン社内報」は社員によく読まれており、メディアで取り上げていただくことも多くて、成功例としてお話ししてもいいのかなと思っています。

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SmartHRオープン社内報
https://shanaiho.smarthr.co.jp

絹巻:社内報をオープンにしてしまうというのはユニークな発想ですね。

たけべ:私がSmartHRに入社した時点では、オープン社内報は公開記事数が1本。運営メンバーのリソース不足もあって、公開から2カ月ぐらい更新ができていない状態でした。

ただ、私は入社前からオープン社内報に関わりたくてしょうがなかったので「私を運営メンバーに入れてください!」と直談判して、定例会議や企画会議の場を設けることで、記事が少しずつ増えていきました。

コンテンツを発信する土台、土壌としてのオープン社内報の維持はとても大切だと思っています。

これは個人的に心掛けていることなんですけど、私が関わってからは記事を月1本以上公開し続けるようにしていて、それを維持していることで、認知拡大や取材に繋がったり、新しい可能性が生まれ始めていると思っています。

記事を10本・20本と作り続ける壁を超えるまではメディア露出については全く意識していませんでした。まず、このオープン社内報というメディアを生かし続けたいという想いがすごく強かったです。

絹巻:そうなんですね。

たけべ:記事が10本ぐらい貯まるまでは、オープン社内報がどういうものか社員にも伝わりづらいと感じていました。社員に協力を求めるにしても、メディアの色ができる前だと記事を書きづらいだろうなと思ったので、まずは土台作りを意識しました。

「社内報をオープンにするなら、こんなことも載せていいんじゃないか」という気持ちで、記事になりそうなテーマをいろいろ試しました。それをもとに、周りの協力を仰いで追加で10本分増やしました。この20本分が貯まるまでは、なかなかオープン社内報の色がつかなかったので苦戦していました。

絹巻:自社メディアのコンテンツって、継続するのが本当に難しいんですよね。私はTwitterですら継続できないので…(笑)広報が好きという気持ちが強いからこそ続けられたのでしょうか?

たけべ:運営を苦に思ったことはないですね。人が好き、というところが根本にあって、興味があるからこそ、いろんな人と一緒に取材や編集に関われることが嬉しくて、続けられているんだと思います。

広報職って取材に同席したり、プレスリリースを出す際には、その機能について開発メンバーにヒアリングしたりとか、本当にいろんな方と関われる仕事だなと思っていて。こんなに関われるの最高!これぞ広報職のうまみだな、ってずっと思っています。

オープン社内報も、記事をつくるために新入社員とやり取りをしたり、アイキャッチ制作のためにデザイナーとやり取りしたり…オープン社内報があるおかげで、いろんな方と一緒に仕事できるのが楽しくてしょうがないので、全然飽きないですし、嬉しいなと思います。

自分の判断を過信しない。チームでの広報活動

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絹巻:広報活動をしていく中で失敗経験はありますか?

たけべ:これもオープン社内報の話ですが、専門的なテーマの記事を制作するときに「この記事は社員にあまり届かないかもしれない」「ちょっと専門的すぎるかな、ニッチな話題かな」って思ってしまったことがありました。

とはいえ、自身の考えに囚われずに企画を進めてみようと思って記事を公開すると、すごくPVが伸びて、社外からの反響も大きかったことがあって…自分の偏った知識で記事の良し悪しを決めてしまうのはすごく危ないと反省しました。

広報担当は、社内から「広報チェックお願いします」と頼まれるなど、判断する場面も多いので、自分が「無し」と言ったら無しにできることもあると思います。でも、だからといっていつも自分が正しいとは限らない、自分の判断を過信してはいけない、ということを痛感しました。

絹巻:判断する際にほかに頼るものや、参考にしているものはございますか?


たけべ:迷ったら必ず1人で判断しない、誰かに相談するようにしています。SmartHRは4人広報がいてチームで働ける環境なので、とてもありがたいです。判断に迷ったときは、広報チームや社内報の編集部に相談するようにしています。

絹巻:社内報の編集部には、広報チームじゃない方もいらっしゃるんですか?

たけべ:そうなんです。社内報に関わりたいと思ったメンバーが自主的に集まってきていて、結果的に人事、マーケティング、デザイナーなどの5名がメインの運営担当になっています。

絹巻:なるほど。他部署のメンバーも関わることで広報以外の視点も含めて編集できますね。

たけべ:そうですね。定例会議も誰でも参加できるスタイルにしていて、社内報を編集部だけのものにしないように意識しています。ただ、ここはこれからもっと強化できると感じています。

広報としての社内との関わり方。発信しやすい仕組みを作る

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絹巻:一般的に広報というと「対外的な関わり」が強いイメージがあると思います。一方でオープン社内報のお話を聞いていると、どちらかと言うと社員と関わることに重きを置いているようにも感じますが、社内との関わりに強いこだわりを持たれているのでしょうか?

たけべ:そうですね。社外からの取材にお応えするときも、基本的には「うちの自慢のメンバーのことを知っていただけますか!笑」みたいな想いで話すので、私は内側への気持ちがすごく強いタイプだと思います。

絹巻:確かに、そのほうが自社の魅力を記者や、その先の読者により魅力的に伝えられるかもしれませんね。

たけべ:ありがとうございます。でも、「広報は客観性が大事な仕事」と言われるのに、すごく愛が強くなり過ぎてしまうので、たまに反省したりします。

絹巻:そこは難しいですよね(笑)今の活動はオープン社内報の編集がメインで、他にはプレスリリースの作成などが多いでしょうか?

たけべ:弊社は広報が4名いるんですが、社内広報と社外広報で業務を分担していて、私は社内広報を担当しているため、プレスリリースは最近はほとんど書いていない状態です。

絹巻:では、今は社内広報に特化して?

たけべ:そうです。オープン社内報の他には採用広報も担当しているので、メディアからの取材で採用の目的が強いときは私が担当しています。あとは、社内の交流を促進するイベント運営にも関わっています。

絹巻:採用広報として、たけべさんはどのように関わっていますか?

たけべ:私がメインで関わっているのは、インタビュー記事の作成や取材対応、社員自身が記事を発信する取り組みなど、採用広報のコンテンツ作りが中心ですね。

直近では、6月にシリーズDの資金調達を発表したんですけど、この注目が高まるタイミングで社員たちの記事発信を後押しする仕組みを考えました。弊社はnoteやブログでメンバーが発信するカルチャーが根強いので、それを活かすチャンスだと思いました。

ただ、資金調達のタイミングにメンバーが一斉に記事を公開してしまうと情報が集中しすぎてしまい読まれない記事も出やすいので、公開スケジュールの交通整理を私が担当しました。

結果的に54本の記事を1日2記事ずつ、1ヵ月以上毎日発信できました。このような「社員が発信しやすくなる」仕組みづくりにも広報として関わっています。

絹巻:コンテンツ作りだけでなくて、時にはメンバーを後押しする役割も担っているんですね。

たけべ:そうですね。社員が記事を書くときに「アイキャッチの画像をつくるのが難しい」「タイトルを考えるのが難しい」の2点がネックになりやすいので対応策を考えました。

アイキャッチの課題については、デザイナーに依頼してフォーマットを6パターン用意してもらい、タイトル文さえあればデザイナーと連携してスムーズにアイキャッチを作ってもらえる仕組みを整えました。

タイトルの課題に対しては「noteのタイトル相談室」というSlackチャンネルを用意しました。そのチャンネルでは書きかけの記事と、こういうタイトルにしたいという案を共有してもらえたら、私ともう1人の編集メンバーが2人でタイトルの候補案を考えてお戻ししています。こうすることで記事を書くハードルが下がって発信しやすくなると考えました。

絹巻:コンスタントに記事を制作することに手こずっている方も多いと思います。こういった具体的な工夫を教えていただけるのはありがたいです!

ひとり広報さんへのメッセージ

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絹巻:最後に、ひとり広報さんや少人数で広報を担当している読者も多いと思いますので、そういった方々に何かメッセージやアドバイスがあれば教えていただきたいです。

たけべ:私が伝えられる範囲でしたら…過去に結果が出ず3カ月ほどもがいていた時期があったのですが、この辛かった時期に広報職を辞めなくてよかったと思います。今がすごく楽しいので。「ひとり広報でしんどい」「壁打ちできない」「誰にも相談できない」みたいな広報の悩みをよくSNSとかで見かけるんですけど、その苦しさはすごく分かるし、私でよければ連絡ください…!と思っています。

それと、「結果はすぐには出ない」というのはひとり広報をしていた時期の大きな学びの1つでした。

例えば、オープン社内報も半年以上前に公開した記事がきっかけで取材依頼をいただくこともあります。種をまいていて、その芽が出るタイミングをすぐ求めちゃいけないな、ということは広報活動をしていて強く感じています。

絹巻:広報としては、リリースしたらすぐ取材取り付けたい!みたいな欲が出てきますよね。(笑)

たけべ:そうですよね。ありますよね。

絹巻:地道に種まきをすることが大事だと。

たけべ:そうです。例えば、過去のプレスリリースのトンマナやコーポレートサイトの表示を整えるのって、すごく地味な作業だし「そんなに見る人いないだろう」って思ってしまいますよね。でも結果的に、それを見た方から問い合わせをいただくことが何度もあったので…やっぱり丁寧な種まきは大事だと思います。

絹巻:そうですね。これは分かっているつもりでもうまく飲み込めないというか、経験しないと正しく理解できないことかもしれませんが、私も常に意識したいですし、記事を通して多くのひとり広報さんに届けたいと思います。インタビューは以上になります。ありがとうございました!

■最後に

人の長所を見つけるのが得意というたけべさん。インタビューの短い時間でも、インタビュアーの長所を次々とあげてくださいました。そんなあたたかいお人柄も、社内コミュニケーションを円滑にする秘訣なんだと感じました。

たけべさん、ありがとうございました!

株式会社SmartHR
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トレンド・プロは「マンガコンテンツで感情と行動を変える」を企業理念に、1988 年、“広告マンガ” 事業を 日本で初めて立ち上げました。広告・採用・社内マニュアル・ビジネス書籍などのマンガ制作を幅広く手掛け、約 2,000 社 10,000 件の制作実績を誇ります。