
子育てはマネジメントの学びの宝庫~パパ社長が語る育児と仕事のシナジー効果~
こんにちは!トレンド・プロ代表の岡崎です。
向上心の高い人こそ、子どもに時間を費やす事で仕事に遅れをとると思っていませんか?私も以前は子どもとの時間は仕事にはマイナスという考えを持ちながら、なんとか時間を取るようにしてきました。しかしここ数年で考え方が大きく変わり、子どもとの学びは仕事に還元できる。そして仕事の学びもこどもに活かせると感じるようになりました。
今回はその具体的なエピソードを元に「子育てから学んだ、仕事に活かせる具体的な学び」を紹介します。次回は反対に、「仕事から学んだ子育てノウハウ」を書く予定です。
「頑張って時間を作る」ではなく、「楽しんで学べる!」の意識で、充実した時間を増やしながら仕事と子育てのシナジー効果を生み出していきたいです。
■子育ての学び→ビジネス活用
①チャンスを逃さない。一瞬の判断で数カ月を無駄にする

【子育てシーン】1年間乗れなかった自転車に1週間で乗れた!
私の長女は5歳の時に自転車を買いました。保育園の友達と公園で練習をして1ヶ月くらいで友達は乗れるようになったのですが、自分だけ乗れず恥ずかしく感じていた様でした。頑張って挑戦したら転んで足を怪我してしまい、そこから1年間練習するのが嫌になってしまいました。
きっかけをつかめずにいたとき、子どもから「自転車練習したいなー」という言葉が。時間は20時半。我が家は21時に寝ることを目標にしているので、いつもならNG。でもその時は即座に「やろう!」と言いました。結果的にこの一言を反射的に言えたことが成功につながりました。夜、外で遊ぶという非日常が子どもは予想以上に楽しかったようで、「毎日夜練習したい!」と言い、そこから妻と調整して毎日夜の練習できるようにしたことで、特別なことはせず1週間で乗れるようになりました。子どものタイミングを活かせたのです。それから自転車が大好きになり、今では自ら名乗り出てスーパーに買い物に行ってくれています。
【学びとビジネス活用】一瞬のチャンスを活かす大切さ
あのとき「夜遅いから明日やろうね!」と言っていたら自転車に乗れるのは数カ月先になっていたかもしれません。自転車なら数カ月遅れても大した問題ではありませんが、ビジネスで数カ月遅れをとるのは大変なことなので、「この一瞬の判断で人のやる気と行動が変わってしまうのは本当に怖い」というのが仕事に置き換えた時の大きな学びでした。この経験から、社員に「これがやりたい」「会社の仕組みはこうしたほうがよい」と言われた時に、仮に自分が価値を感じられなくても、まずは「いいですね!」というようにしています。その提案が正しいかよりも、ビジネスを動かすのは人ですから、人の感情を大事にすべきと強く思うようになりました。それから少しずつ社員からの意見が活発になってきたように思います。
②自分の無意識の正解を取り払う

【子育てシーン】親に怒られるのが一番嫌だと頻繁に言われる
「怒られるのが一番嫌いなの!」と5歳になってから娘がよく言うようになりました。こちらは怒っているつもりはないのですが、親が正しいと思う行動に導こうとすると無視をし、「聞こえてる?わかった?」と何度か繰り返すと急に大声を出して反発します。
普段は仲良しでふざけあっているので「怒られるのってそんなに嫌なの?」と聞いてみると「それは嫌だよー-、だってわたしの気持ち考えてないじゃん」と一言。
このときにハッとしました。自分は子どものためを思って正しい習慣や行動に導こうと思ってやっていたけど、子どもからしたら「親から強制されている」という事実だけを認識して、内容なんて関係ないんだなと。「親が正しいと思うことを全部やらなければいけないなんて、まっぴらだ!」というメッセージが、大声の反発に繋がっていたんだなと理解しました。
【学びとビジネス活用】スタンスが大事
ここでの学びは親(自分)のスタンスです。「親は子どもより正しい選択を知っていて、子どもはそれに従ったほうがよい」という無意識に親が持つスタンスが、子どもとしては面白くない。そしてこれは親子ではなく、社長と社員でも同じ構造なのだと思います。「社長は経営視点で全体最適を考えているから、特定部署のことだけ考えているあなたより私が正しい可能性が高い」というスタンスで接されたら最悪ですよね。これでは経営層しか社長に意見ができなくなります。そんなことをいう社長は少ないと思いますが、言わないまでも無意識にその雰囲気を社員が感じていたら何も言ってくれなくなるという気づきを子供が与えてくれました。
これの解決策として、弊社では新たなバリューとして
「どんな立場でも意見が交わせる」を導入しました。
例えば、新入社員でも気づきを上司や社長に提言することを推奨するというものです。
導入したばかりで成果はこれからですが、透明性の高い組織に向かっていけそうで楽しみです。
③一つの自信が全ての行動を変える

【子育てシーン】ゲームで初めてパパに勝つ
小学生になって、大人とストレスなく遊ぶことできるようになりましたが、大富豪・UNO・ボードゲームなど何をやっても親に勝つところまではいきませんでした。そんな中、学童で毎日やっているらしい知育玩具の「マンカラ」というもので初めて親を倒すことができました。パパにもママにも勝利です。このたった一つの成功体験から、わかりやすくこどもの発言に自信がみなぎる様になりました。絶対的存在だった親を倒したことで、「数を重ねれば大人にも勝る」という事実を経験し、あらゆる行動が能動的になっていきました。洗濯物、料理、お風呂洗い、掃除、買い物など「私全部できるよ!マンカラもパパより強いし」というのが口癖になり、嬉しそうに何でもやってくれるようになりました。確かに僕が家でやっていることは、大抵できてしまいます。
【学びとビジネス活用】努力ではなく、遊びの延長
「自信を持つことが大切」というのは当たり前の話ですが、こんなにも小さなことで大きく人の行動変化に直面するのは初めてでした。ここでの学びは、子どもは努力したわけではなく、ただ毎日同じゲームで遊んでいただけです。それがたまたま特定分野で親を越えるという結果に結びつき、大きな自信を勝ち取ったということだと思います。仕事に置き換えると弊社の課題として、「漫画というクリエイティブな事業を展開しているにも関わらず、目の前の業務をこなすので手一杯で新しい発想をするの機会が得られない。」という意見が多くありました。社長としては無駄なく効率的に働いてほしいという気持ちもありますが、創造的な発想や挑戦の機会は、余裕を持ち、ある意味遊びの時間がなければ生まれないという気づきを与えてくれました。
発案は私ではありませんが、刷新したバリューには
・8割主義
・得意なことに貪欲に
という二つがあり、このことにもつながっています。
他にも、いくつかあったのですが長くなるので3個にまとめてみました。
・パパの友人をたくさん紹介する(親が教えるよりも、学びの機会を与える)
・パパに教えられることを作る
・一緒にゴルフ(ショートコース)に行く
子育ては、わがままに振り回されることも多いですが、一番率直なFBをくれるありがたい人だと思って、楽しみながらマネジメントに活かしていきたいです。
次回は、「仕事から学んだ子育てノウハウ」を書きたいと思います。
見てくださった皆様、ありがとうございます。